自作コメンタリー3 桜通りの女神

週刊漫画アクションから、古巣のメンズアクションに戻って最初の(そして最後の)新連載となったのが「桜通りの女神」です。

企画の段階でアイデアは2つありまして、ひとつは「スーパーモデルが工事現場で働く話」で、もうひとつは「八百屋の奥さんがエッチする話」。どっちにしようか担当のF君と悩んでいた所、かつて山上たつひこ先生の名物担当だったA編集長が現れて、「だったら2つをくっつけちゃえばいいじゃん」ということで、「スーパーモデルが八百屋をする」という話になりました。

第1話に本番シーンがないのには理由があります。エッチ系の漫画には規制が厳しくなる時期が時々ありまして(選挙の時期とか)、新連載の時もかなりヤバい時で、出来るだけエッチシーンは抑えてくれと編集部から頼まれたのです。僕は制限があった方が燃えるタイプなので、いろいろと打開策を考えていました。 しかし、第2話からは何事もなかったかの様に元通りのやりまくりになりました…。よくある事です。

描いていくうちに主人公のユリアにエロ度が足りないのでは…と考えるようになり(今考えると足りなかったのは乳の大きさ…?)、ライバルキャラとして登場した小林医院の奥さんのキャラが立ってきたので、それなら「桜通りの女神たち」という方向に持っていこうと考え、2巻は町内会のエッチな女が増殖していく展開に持っていきました。ジャガーウーマンこと鍵屋の奥さんはかなり気に入ったキャラで、元々アメコミのヒロインとか好きだったので、編集には反対されたのですがノリノリでマスクをかぶらせましたw しかし読者からは主人公の出番が少ないという苦情があり、意外とユリアのファンが多かった事に驚きました。改めて主人公は大事にしなければならないのだなあ、と学習しました。

2巻の後半はちょっとカオス状態になってきたので、3巻目から仕切り直しとして保母さん桃代先生を登場させました。かなり自信のあったキャラで、反応も上々でした。が、連載途中でメンズアクションが休刊。 ピザッツの方で完結させてもらったのですが、デビューした雑誌がなくなるのはちょっと寂しかったですね〜。

読み返してみると、この頃からあまりエッチ表現が進歩していないように思えて反省してしまいました。次、がんばりますw

「桜通りの女神」は単行本のカバーの評判がとてもよかったのですが、装丁を担当してくれたのは編集の担当でもあったF君で、その後デザイナーとして活躍しています。メンズアクションバイトとして僕の後輩でもありますw

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